「ひとり身というだけで、必要な医療や介護を受けられない状況をなくしたいんです」
そう語るのは『身元保証』を軸に、頼るあてのない高齢者の支援を行う株式会社はなみずき代表の原良太氏である。
介護保険や公的支援だけでは、こぼれ落ちてしまう人をどう支えるか。
自身の祖父母の介護経験をきっかけに、身元保証という仕事に向き合い始めた原氏は、病院や介護施設への入居支援、死後の事務処理や葬儀、さらに訳あり不動産の売買までを一貫して担ってきた。
はなみずきでは月々数千円の保険料で葬儀費用を準備したり、不動産を現金化して介護施設の入居資金に充てたりと「年金の中で依頼できる」仕組みを大切にしている。
この記事では、身元保証人の原氏がどのように頼るあてのない高齢者の生活を支えているのか、その事業内容と事業への想いについて詳しく伺った。
基本情報はクリック!
お問い合わせの際は「つたギフ見ました」と言っていただけるとスムーズです。
| 名称 | 株式会社はなみずき |
|---|---|
| 事業内容 | 身元引受・保証、高齢者生活支援、終活・看取りサポート、不動産サポート、地域交流イベント |
| 所在地 | 〒490-1111あま市甚目寺飛殿58-3 |
| 連絡先 | TEL: 052-445-1277 FAX: 052-445-1278 |
| 公式サイト | https://hanamizuki-life.net/ |
はなみずきの事業内容について教えてください
身寄りのない高齢者の「身元保証」を軸とした人生の支援です。

病院や介護施設に入るとき、あるいは手術が必要になったとき――
「緊急連絡先を書けない」だけで、医療や介護サービスを受けられないことをご存じですか?
血縁関係にある方がみんなお亡くなりになられていて“ひとり身”の方や、家族と何らかの事情で絶縁関係にあるといった、頼れる家族が誰もいない方。
こういった方は「身元保証人がいない」ことを理由に、治療や入院の手続きが進められない病院は多いです。
とはいえ、病院側が求めているのは“家族”ではなく、「いざというときに連絡が取れる人」であればだれでもいい。
こうしたニーズに応えて、身元保証の仕事は書類上の手続きだけでなく、医療機関との意思疎通のサポート、状況によっては人工呼吸器の装着の有無などの判断を任されます。
「死後事務委任契約」と言って、亡くなった後の事務、葬儀、納骨をどうするかも、事前に取り決めをして、実際に私がやらせていただいています。
費用はどれくらいかかりますか?
初期費用と月額料金として、年金の中で支払える金額で設定させていただいています。
よくあるNPOや社団法人のやり方だと、亡くなった後の葬儀代などのために、生前に100万、200万と預かることが多いんです。
そうすると、大金を預けられる人しか利用できない。本当に支援を必要としている、すべての人に身元保証のサービスが行き届かないんですよね。
はなみずきでは、金融庁で保障されている保険をご案内して、月々の保険料で葬儀費用を準備していただいています。
85歳までは、入院中でも余命宣告を受けても入れる、いわゆる無告知で加入できる保険があるんです。
保証金額も50万、80万、100万、150万、200万とあって、うちが提携している葬儀会館で葬儀をしていただければ、最安11万5000円からできるので、50万円のプランでも十分足ります。
毎月の掛け金は、例えば75歳女性なら月々3300円くらい。年金の中で無理なく準備でき、払った金額より保証金額のほうが多くなる方がほとんどです。
施設に入る時、住まなくなった家を現金化したいです
はなみずきでは一般的な不動産会社が買い取らない「訳アリ不動産」の買い取りにも対応しています。

施設に入ったら家を現金化し、施設の入居資金に充てたいと考える方は多いです。
しかし、築50年越えの戸建て、建て替えができない土地、旧耐震基準で住宅ローンが下りない分譲マンションなど、一般的な不動産会社では買い取りを断られる物件をお持ちの方が多い。
そこで、私は「訳アリ不動産」の売買に特化した仲介や買取にも対応しています。
実は、高齢者福祉の現場では、不動産売買にスピード感が必要なんです。
たとえば、不動産を処分して施設入所の頭金にしたいのに、認知症が悪化して意思決定できなくなり、現金を用意できない、といった困った状況に陥ることがあるんです。
今までの経験でいうと、夕方に話を聞いて、翌日の昼に現金を用意して買い取ったことがあります。
この方は、買い取った翌日には認知機能が落ちてしまっていたので、スピード感をもって買い取り出来てよかったなと今でも思っています。
大手の不動産屋さんだと、即断即決で買い取りはできませんからね。
持っている不動産を現金化して介護資金に充てたいという人は、はなみずきにご相談いただけたらと思います。
事業をされるうえで大切にしていることは何ですか?
ただひたすらに、人と人とのつながりを切らさないように。その積み重ねを大切にしています。
高齢者福祉の現場では「人が関わること」そのものが価値になる場面が多いです。
ただ、人手の問題やお客さんの予算もあって、すべてのお客さんにこまめな訪問や頻繁な連絡ができるわけではありません。
だから私は、毎月お客さんに一言添えたお手紙を送るんです。その人のことを思い浮かべながら言葉を綴る。
そうすることで、お客さんに「自分は忘れられていない」「誰かがちゃんと気にかけてくれている」と、感じてもらえるんじゃないかと思っています。
亡くなった後の遺品整理で、僕が送った手紙が大切に取ってあるのを見つけることが多くて…
悲しいんですけど、胸に来るものがあるんですよね。
今後の展望をお聞かせください。
「身元保証」という言葉を知っていただいて、より多くの独居の方にサービスを届けたいですね。

今は愛知が拠点で、あま市を中心に、稲沢、一宮、弥富、愛西あたりが多いんですが、これからは岐阜まで活動の場を広げたいです。
話し相手になってほしい、買い物に行きたいといった日々の関わりは、そんなに難しいことではありません。
入院や施設入所、不動産売買が必要な場面は私が対応し、現場で動く人を育成して、より多くの方にサービスを提供していきたいですね。
