「毎日を楽しむ人」を増やしたい——筒丸武さんが語る、STUDIO結のピラティスとハンモック

岐阜市旦島中、尻毛橋を岐阜市へ渡った交差点の近くに位置する「STUDIO結（ユウ）」。二階建ての建物の前には駐車場が並ぶ。

1階はハンモックフィットネスのスペース、2階は白を基調にした明るい空間が広がり、ピラティス用のマシンや器具、パワープレートという振動マシン、個室のネイルサロンのスペースとなっている。

迎えてくれたのは、このスタジオを運営する筒丸武さん。

一見すると真面目そうな雰囲気だが、話し始めるとユーモアにあふれ、笑ったときにできる目尻の印象からは“人の良さ”がにじみ出ている。

「僕がやりたいのは、体を鍛えることじゃなくて、“前向きな日常”を届けることなんです。」

そう語る筒丸さんに、スタジオのことやトレーニングを通じて届けたい想いを伺った。

STUDIO結の事業内容を教えてください

STUDIO結はフィットネスとネイルの複合スタジオです

STUDIO結はフィットネスとネイルの複合スタジオで、

• ハンモックフィットネス
• マシンピラティスやパワープレートなどを使うマンツーマントレーニング
• プライベートネイルサロン

の3本立てです。

ピラティスはもともとはリハビリから生まれたトレーニングで、体の機能を回復させたり、姿勢を整えたりできます。

マシンやマットを使うトレーニングがあり、筋肉を付けるというよりも、体のバランスや柔軟性を整えるためのトレーニングです。

STUDIO結ではヨガやピラティスを軸にしながら、ピラティスマシンやパワープレートを使ってマンツーマンでトレーニングをします。

マンツーマントレーニングについては、あえて「パーソナル」という言葉を使っていません。

パーソナルって、ちょっと追い込まれるようなイメージや、筋トレ系の印象が強いじゃないですか。

STUDIO結が目指しているのは、ストイックさよりも「一人ひとりのペースに合わせて、目標に向かって進む」ことです。

STUDIO結は他のスタジオと何が違いますか？

「結果にコミットする」より、「続けられるか」を優先しています

STUDIO結では、目的と体調に合わせてメニューを組んでいます。

スタジオに来るというだけで、その人はもう頑張ってるんですよ。

だから、僕の仕事は”やる気を引き出すこと”じゃなくて、”やる気を潰さないこと”。

ピラティスは「BESJ」という団体のメソッドをベースにしていますが、メソッドはあくまで“素材”として使っているだけです。

「今日はここが硬いな」「呼吸が浅いな」と思えば、穏やかなメニューに変えるし、スタジオに入ってきた瞬間に顔色や表情を見て「今日は調子が良さそうだな」と思えば、少しアクティブな動きを加えていく。

つまり、決まったメニューに人を合わせるんじゃなくて、その日の「体調やテンションに合わせて」メニューを人に合わせています。

「結果にコミットする」より、「続けられるか」を優先することが、うちのスタイルであり、他のスタジオとは決定的に違うところです。

どんな人が来店されていますか？

ダイエット目的やボディメイク、不調改善など健康な体作りのためにいらっしゃる方が多いです

「痩せたい」「体を引き締めたい」というダイエット目的の方が多いですね。

体重を減らすというよりも、姿勢やラインを美しく整え、“痩せて見える体”をつくりたい方です。

ただ、きっかけは人それぞれで、お医者さんから「運動した方がいい」と勧められて来る方や、パーソナルジムが「ハードすぎて合わなかった」という方も多いです。

骨折の後遺症から坐骨神経痛を抱えていた方は、病院のリハビリで回復しきらず、最初はむくみとしびれで辛そうでしたが、今ではしびれは出ず、むくみも完全に取れています。

以前、他のパーソナルジムで筋肉痛が続いて「これでは続けられない」と、うちへいらっしゃった方は、

強度を調整しながら続けたところ、背中のラインが引き締まり、「後ろ姿きれいになったね」と言われるようになったそうです。

• ハードな筋トレは無理だけど、体をきれいに整えたい人
• 体重よりも、見た目や姿勢を変えたい人
• 体の不調を改善したい人

は、うちのトレーニングと相性がいいと感じています。

特に40代以降の女性で、代謝の変化や冷え・むくみを感じている方にはぴったりですね。

STUDIO結を始めようと思ったきっかけを教えてください

筋肉を鍛えるというより、適度に刺激を与える感じが、長く続けられるし、人に伝えたいと思ったんです

ちょうどコロナの時期だったんですけど、息子は部活で、娘はダンスの発表会で一生懸命やっていて、「自分も何かを本気でやりたいな」と思ったのが最初のきっかけでした。

50歳で脱サラして、自分の店を持とうと思ったんです。

最初はジムに通ったんですが、いわゆる“筋肉を大きくする”トレーニングに違和感があって。僕がなりたかったのは、“細マッチョ”だったんです。

調べて、最初に出会ったのはヨガだったんですが、精神的に深く入り込むよりも、もう少し“身体を動かす感覚”が欲しいなと。

そこで出会ったのがピラティスでした。筋肉を鍛えるというより、適度に刺激を与える感じが、自分にはすごく合っていたんです。

「これなら自分も長く続けられるし、人にも伝えられる」と思って、STUDIO結の軸をピラティスに据えました。

嬉しかったことや大変だったことはありますか？

トレーニングでは「長期的に体質を改善」することを理解していただくのが大変です

「背中が痩せた」とか「ラインがきれいになった」と喜んで貰えることも、もちろん嬉しいんですけど、トレーニング中に、「あ、今までできてなかったのに今日はできてるな」って感じる瞬間があるんです。

最初はぎこちなかった動きがスムーズになったり、体の使い方や意識が変わって“内面的な変化”が見えると、「やっててよかったな」と思います。

一方で、初めて体験に来られた方に「今日1回でどれくらい変わりますか？」と期待されると困りますね。

トレーニングって1回で劇的に変わるものではなくて、少しずつ体が反応して、姿勢や筋肉の使い方が変わっていくものなんです。

この変化の流れを、実際にトレーニングが始まる前に理解していただくのは大変ですね。

今後どのようにSTUDIO結を展開していきたいですか？

ハンモックフィットネスを広げていきたいです

逆さまになったり、揺れながら体を動かしたり—— 他のトレーニングでは絶対にできない動きで、僕自身、ハンモックは本当に面白いと思っています。

ハンモックに体を預けると血の巡りが良くなって、呼吸が改善される。

やった人はみんな「スッキリした」と言うし、実際に終わった後は目の開き方まで変わるんですよ。リフトアップに近い感覚で、顔つきまで明るくなる。

80代の方や、週に2回通われている方もいます。すごく気持ちがいいんです。

ただ、この地域に店舗数が少ないので、

「ハンモックフィットネスを知らない」という方が多いのが現状です。知ってもらう機会を作ろうとマルシェやイベントに出て、実際に“見て・体験してもらう”ことから始めています。

読者へのメッセージをお願いします

うちのコンセプトは「前向きな日常をお届けする」なんですけど、 “前向き”って、ただポジティブでいることじゃないんです。

•  何かをやりたくなる
• どこかに行きたくなる
• ちょっと欲しいものが増える

——そうやって「気持ちが動く状態」が、僕にとっての“前向き”なんです。

STUDIO結では、体が整うと不思議と心も前を向くトレーニングを提供しています。

人生って言うと大げさかもしれないけど、毎日を少しでもハツラツと、かっこよく過ごせるようになってほしい。

まずは気軽に体験に来てください。

「続けられそうか」「スタッフとの相性」「この場所の空気」——全部含めて、確かめに来てもらえたら嬉しいです。